Jフロント、ピーコックストアをイオンに300億円で売却
2013年3月4日 17:49
J・フロントリテイリングは4日、2013年4月1日(予定)をもって、同社の連結子会社でスーパーマーケット事業を展開する「ピーコックストア」の株式の全部をイオンに譲渡すると発表した。譲渡価額は300億円。なお、同株式譲渡に伴い、ピーコックストアはJフロントの連結子会社より除外されることとなる。
ピーコックストアは、2008年9月に大丸ピーコック、松坂屋ストア、横浜松坂屋ストア及び野沢商事の4社が合併して商号変更を行ったJフロントの完全子会社であり、Jフロントグループのスーパーマーケット事業会社として、首都圏・関西・中部地区において主として食品スーパーマーケットを運営してきた。
しかし、ここ数年は景気の低迷等により市場規模が縮小する中で食品スーパーマーケットの競合が激化し、価格引き下げ競争が進行するなどピーコックストアを取り巻く事業環境は厳しく、業績は低迷を余儀なくされていた。また、今後についても事業環境は一層厳しくなることが予想されるため、同社の業績改善には相当の時間を要する見込みとなっていた。
そのため、Jフロントグループは、ピーコックストアをよりスーパーマーケット事業のノウハウを有する他社に譲渡して業績改善を図ることとし、経営資源を百貨店事業その他の事業に集中することが望ましいとの判断に至った。このため、同社の譲渡先候補について検討していたところ、今回イオンとの間で譲渡の条件等について合意に至ったことから、同社株式の全部をイオンに譲渡することを決定した。