【銘柄診断】大幅増益シードが急伸、21期ぶり最高純益更新、PERまだ8倍

2013年3月1日 12:57

<銘柄ウオッチ>

  シード <7743> (JQS)は、32円高の1090円と反発している。今3月期の予想純利益が、昨年11月の再上方修正通りに9億5000万円(前期比5.0倍)と大幅続伸し、1992年3月期の過去最高(6億6300万円)を21期ぶりに更新することを見直し超割安株買いが再燃しており、昨年10月に固定資産の追加取得を発表した鴻巣研究所の新製造ラインが、今年4月に稼働開始を予定していることも来期業績への期待を高めている。

  同社の今期業績は、昨年8月、11月と2回上方修正が続き、純利益は、期初予想の2億1500万円が4.4倍の9億5000万円へ引き上げられるとともに、前期対比で5.0倍の大幅増益となる。この通期業績の再上方修正値に対して今年2月13日に発表した今期第3四半期(3Q)決算は、経常利益が前年同期に対して4.0倍と続伸する一方、純利益は、前年同期の1億2100万円の赤字から7億2200万円の黒字にV字回復し、通期業績対比の利益進捗率は、86~76%と目安の75%を上回っており、期末に向け再々上ぶれ期待にもつながっている。

  「シードワンデーピュアうるおいプラス」の市場シェア拡大を中心にコンタクトレンズが順調に推移し、新製品の1日使い捨てタイプの遠近両用「シードワンデーピュアマルチステージ」やファッション系サークルレンズ「シードアイコフレワンデーUV」の1日使い捨てカテゴリーアイテムなども好調に売り上げを伸ばしていることが寄与しており、社債の前倒し償還に伴う利息軽減効果や、裁判判決に伴う和解金受取・特別利益計上も利益を押し上げている。

  株価は、昨年11月の業績再上方修正が期末配当の18円(前期実績10円)への増配も伴なったことから昨年来高値1310円まで400円高し、3Q好決算では材料出尽し感から調整、1000円台固めを続けてきた。PERは8倍台と超割安であり、高値奪回を目指そう。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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