RSA暗号の生みの親曰く「暗号化の重要性は薄れてきている」
2013年2月28日 18:30
あるAnonymous Coward 曰く、 ターゲット型攻撃(APT:Advanced Persistent Threat)が活発になっている昨今、暗号化の重要性は低下しており、データやシステムを守る新たな術を模索すべき時を迎えているという(threatpost、本家/.)。
セキュリティに関する年次イベントRSA Conference 2013のパネルディスカッションにて、RSA暗号の発明者の一人であるアディ・シャミア氏がこう述べたという。
従来のセキュリティの考え方は、アンチウィルスソフトウェアやその他の手段をもってAPT攻撃による侵入を防ぎ、侵入された場合にはAPT攻撃の活動を検知するという二つの段階を踏んでいたが、APT攻撃はこのどちらも突破し、数年の単位で活動できることが最近の事例で明らかになっている。
シャミア氏曰く、APT攻撃がシステム内の全てを監視していることを考えると暗号を効率的に活用することは非常に難しく、セキュリティの専門家らは「ポスト暗号時代」に備え手法を再考すべきであるとのこと。隔離され、厳重なセキュリティを整備したコンピュータシステムもここ数年でAPT攻撃やその他の高度な攻撃によって侵入されており、暗号化の重要性は薄れているとのことだ。
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