【相場熟者が答える投資相談】GSユアサはいったん売却を、リチウムの行方不透明

2013年2月27日 09:34

  【問い】 ジーエス・ユアサコーポレーション <6674> を450円で2000株持っていますが、今後の見通しと対処方法をよろしくお願いします。

  【答え】 2月26日(火)は1円安の352円と小反落しています。

  最新鋭中型旅客機ボーイング787にトラブルが相次ぎ、同社製バッテリーで不具合の可能性が高まったことを嫌気され、1月7日高値361円から1月17日安値297円まで調整。2月21日に米ボーイングがB787の改善案を米連邦航空局(FAA)に提出する見通しと伝わったことを受け、2月25日高値360円と買われ1月7日高値361円に肉薄し戻り一巡、上げ一服となっています。

  足元の業績、今3月期売上高は2880億円(前期比0.9%増)、営業利益は100億円(同37.6%減)、経常利益は120億円(同33.3%減)、純利益は80億円(同32.0%減)を見込んでいます。航空機向けの電池の売上高は数億円台の前半と全体に占める割合が低く、大きく業績に与える影響はないとのことですが、2月12日、国連の国際民間航空機関(ICAO)はB787に搭載されているようなリチウムイオン電池は、荷物として旅客機で輸送すべきではないとの判断を示していますので、リチウムイオン電池事業を中期的な成長事業の柱の一つとして据えている同社にとって痛手となる可能性は否定できません。

  株価は、360円処のレンジ上限が上値のカベとして意識された感があります。年間配当8円を予定しており、目先は300円割れが下値になる可能性はありますが、来3月期業績見通しを見極めようとの動きも懸念されますので、いったん売却もと考えます。(株式評論家・摩周湖)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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