PM2.5対策として効果的な空気洗浄機

2013年2月25日 09:19

 自動車や工場の排ガスなどに起因する中国の深刻な大気汚染。それに伴って、わが国に飛来しているとみられる、大気汚染物質PM2・5が話題となっている。PM2・5はわずか直径2・5マイクロ・メートル以下の微小粒子状の物質なので、肺の奥等に付着したり、呼吸器の奥まで入り込みやすく、呼吸器や循環器への健康被害が懸念されている。

 国の環境基準では、大気1立方メートルあたり1日平均で35マイクロ・グラム以下と定められているが、環境省の調査によると1月以降、その数値を上回る量が各地で検出されており、この状態が夏前まで続くとみられている。

 PM2.5の最大の問題は、その粒子の小ささだ。花粉症を引き起こすスギ花粉の大きさは30~40マイクロ・メートル。それに対してPM2.5は、2・5マイクロ・メートルと、単純に考えても10分の1以下の大きさだ。こんな、花粉や人間の髪の毛のよりはるかに微小な物質に対して、家庭用の空気清浄機は太刀打ちできるのだろうか。

 まず、PM2.5はウイルスではないので、ウイルス分解をうたったような空気洗浄機は意味がない。PM2.5を除去するためには、空気中に含まれる微細なホコリを取り除く高性能のフィルタ「HEPAフィルタ」が必要になってくる。

 PM2.5被害の影響で、急速に注目されているHEPAフィルタとは、定格風量で粒径が0.3マイクロ・メートルの粒子に対して、99.97%以上の粒子捕集率をもち、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルタのことで、これならば粒径2.5マイクロ・メートルのPM2.5に対しても大きな集塵効果が期待できるのではないか。(編集担当:樋口隆)

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