ファミリーマートなど4社、合弁会社を設立しエンターテインメント事業を本格展開
2013年2月19日 10:19
ファミリーマート<8028>、ファミマ・ドット・コム、エキサイト<3754>、スペースシャワーネットワーク<4838>の4社が、合弁会社により、2013年2月22日からエンターテインメント事業を本格的に展開すると発表した。合弁会社であるイベンティファイは、2012年4月にファミマ・ドット・コム、エキサイト、スペースシャワーネットワークで設立されており、2月21日に資本構成を変更するとのこと。
エンターテインメント市場における主催者や各事務所といった権利元は、チケットの配券・販売、ファンサイト/ファンクラブの運営、イベント情報の管理など専門性の高い業務が多く、事業内容ごとに複数の関係者に業務委託をしているのが現状である。この現状に対してイベンティファイは、権利元からこれらの業務を一括で請け負うサービスを開始。権利元には魅力的なエンターテインメントコンテンツの企画・運営に専念できる環境を提供し、これにより一般客の利便性も格段に向上するという。
イベンティファイは、チケットソリューション事業・ファンサポート事業・イベント情報サービス事業の3事業を柱として展開し、順次事業展開の拡大目指す。この中での各社の役割は、ファミリーマートが、ファミリーマート独占販売チケットの取扱いやアーティストグッズの販売、店舗を活用したプロモーション展開や共同キャンペーンを実施。店舗への集客を図ると同時に、全国47都道府県にある約9300店のネットワークを活かし、チケットの購入・受取拠点として、そしてエンターテインメントに係る様々なサービスの拠点としても機能させるという。またファミマ・ドット・コムは、権利元に対して新たなチケッティングシステムの提供や運用支援を実施。各種チケットやグッズ、CD・DVD販売、ファンクラブ/ファンサイトの申込に至るまでの企画・運営も行う。その他、エキサイトは、イベンティファイと総合ポータルサイト「エキサイト」を連携するなどファンサポート事業を支援。スペースシャワーネットワークは、「スペースシャワーTV」「100%ヒッツ!スペースシャワーTV プラス」などの自社媒体を通じて、イベント情報・アーティスト情報の提供を行い、独立系レーベル/アーティストに対する総合サポート機能の拡充も図るとのこと。
エンターテイメント市場は今、大きな変革期にあるようである。CDが売れないと言われて久しいが、ライブ・エンターテイメントの年間公演回数は増加。コンサートプロモーターズ協会のデータによると、2007年には年間14435本であったものが2011年には18442本にまで伸長し、売上総額も同1040億6400万円であったものが、1596億2000万円にまで拡大している。コンサートプロモーターズ協会の正会員である53社のみを対象としたデータではあるが、日本全体の傾向と大差ないであろう。インターネットによるライブ映像の配信やSNSを利用した参加型のイベントなど、サービスが多様化している中、この拡大基調に乗った形の今回の合弁会社は新たな価値を創造できるのであろうか。(編集担当:井畑学)