日中韓FTA 実現へ交渉の準備会合20日に
2013年2月18日 21:04
日中韓FTA(自由貿易協定)交渉の準備会合が20日から21日まで東京都内で開かれる。韓国で予定される第1回交渉にむけた準備のためのもので、実務レベルでの会合になる。
外務省によると日中韓FTAが実現すれば、わが国にとって主要貿易国の中国、韓国とのFTAとなり、経済成長を維持、増進していくうえで不可欠で、関税引き下げが主要輸出品において期待できるとしている。関税率をみると中国では乗用車に25%、液晶デバイスは5%から12%、工作機械は9.7%の関税が。また韓国では板ガラスに8%、ギヤボックスや同部品に8%、化学品・調製品に5%から6.5%の関税がかかっている。
また、3国間FTAはアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の実現に寄与することになるとともに幅広い3国間協力を発展させることになる。
2011年での財務省統計によると、中国からの輸入は電気機械(全体の24.1%)や一般機械(16.9%)、繊維衣料製品(16.8%)など総額で14兆6419億円。逆に輸出額は電気機械(24.6%)、一般機械(23.7%)、化学工業製品(15.4%)、自動車(8.6%)など12兆9022億円になっていた。
日韓貿易では輸入が石油・燃料(22.5%)をはじめ、電気機械(20.6%)、化学工業製品(12.5%)、鉄鋼・鉄鋼製品(12.1%)など3兆1701億円。輸出は化学工業製品(25.6%)を中心に、一般機械(19.8%)、鉄鋼・鉄鋼製品(16.7%)、電気機械(14%)など5兆2691億円になっていた。
3カ国FTAは関税・非関税措置の撤廃や段階的な削減によって幅広い3カ国協力を発展させる包括的・制度的な核組みを提供することとなり、「ウイン・ウイン・ウインの状況をもたらすことが期待される」としている。(編集担当:森高龍二)