マウスによる薬物試験で人間とは違う結果が出る可能性
2013年2月14日 13:03
danceman 曰く、 治療法の研究のために用いられるマウスモデルの有効性を否定する研究論文が発表されたとのこと(本家/.、The New York Times記事)。
39名の医師及び研究者からなる研究グループが10年間にも及ぶ研究を行ったところ、高い死亡原因となっている敗血症、重度の火傷や外傷において、マウスを用いた試験は誤った治療法に導くことが分かったのだという。例えば、マウスに与えると遺伝子の働きを抑制することができても、人間の場合だと致死的な反応が出てしまうなど、特定の薬剤において、人間とネズミとで全く異なる遺伝子的反応が起きることが分かったとのこと。
研究者達にとってマウス試験を行うことが当たり前になっているため、「マウスを治療することに躍起になり、人間を治療するという本来の目的を見失ってしまっていた」としている。
スラッシュドットのコメントを読む | サイエンスセクション | サイエンス | 医療
関連ストーリー:
マウスの視覚をリバースエンジニアリングして人工義眼を作る 2012年08月17日
遺伝子異常のマウスから遺伝子操作を行うことなく正常 iPS 細胞を作り出すことに成功 2012年02月15日
幹細胞注射でマウスの “若返り” に成功 2012年01月19日