【相場熟者が答える投資相談】東洋紡はいったん売却を、低進捗で今期下振れも

2013年2月13日 09:52

  【問い】 東洋紡 <3101> を115円で5000株持っています。売却しようか悩んでいます。今後の見通しと対処方法についてよろしくお願いします。

  【答え】 2月12日(火)は16円安の155円と5営業日続落しています。

  同社は2月4日付の日本経済新聞朝刊が「有機ELを超える画質を実現できるフィルムを開発。高価なフィルムを使わないため、今の液晶ディスプレーよりもコストを抑えられる。東洋紡が4月にも、年産能力1万トン規模で量産を始め」と報じたことを材料視され、同5日に昨年来の高値208円と急騰。その後、もみ合いとなっていましたが、8日後場立会い中に発表した今3月期第3四半期決算が減益となったことを嫌気し、売り優勢の展開となっています。

  第3四半期決算は、売上高が2492億9200万円(前年同期比3.7%減)、営業利益が108億600万円(同24.0%減)、経常利益が94億5100万円(同23.1%減)、純利益が45億700万円(同13.5%減)でした。営業利益の段階で年計画に対する進捗率が60%で目安となる75%に届かず、計画未達懸念が強まりました。

  株価は、昨年9月6日につけた昨年来の安値80円から208円と128円幅(2.6倍)上昇。今期予想PER20倍以上に買われ、200円台に乗せたことで、目先の目標達成感も出た感があり、やれやれの売りも出ています。来3月期は増収増益が観測されているようですが、来期予想が明らかになるまで上値追いに慎重になると予想されます。25日移動平均線に接近し突っ込み警戒感も出ると思いますが、いったんは売却が賢明と見ます。13週移動平均線がサポートラインになるようであれば、買い直すことも考えても良いでしょう。(株式評論家・摩周湖)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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