【相場熟者が答える投資相談】日本マクドナルドはコンビニとの競争も加わり高PERで売却を

2013年2月9日 18:08

  【問い】 日本マクドナルドホールディングス <2702> (JQS)をかなり前から1800円で2000株持っています。今後の見通しと対処方法をよろしくお願いします。

  【答え】 2月8日(金)は47円安の2350円と3営業日ぶりに反落しています。

  同社は7日に12年12月期決算を発表。前12月期減益着地で今12月期は微増益にとどまる見通しを嫌気し、売り先行となっています。また、同時に発表された1月度既存店売上高が前年同月比17.0%減と、大きく落ち込んだことも下押す要因となっています。既存店売上高は昨年4月以降9カ月連続で前年同月を下回り低迷。内食指向の高まりで外食マーケットの縮小が続いています。

  前12月期業績は売上高が2947億1000万円(前の期比2.5%減)、営業利益が247億8000万円(同12.0%減)、経常利益が237億7000万円(同13.9%減)、純利益が128億7000万円(同3.2%減)でした。

  今12月期業績は売上高が2695億円(前期比8.6%減)、営業利益が252億円(同1.7%増)、経常利益が240億円(同1.0%増)、純利益が141億円(同9.6%増)を見込んでいます。

  株価は、昨年11月13日安値2196円から12月25日高値2365円と買われた後、同27日まで短期調整を挟んで2月7日昨年来の高値2400円と上昇、05年6月高値2425円に迫ったことで目先天井を形成した感があります。高価格帯の販売が不振で、「朝マック」の販売強化など打ち出していますが、コンビニエンスストアが「ソフトバンクWi-Fiスポット」利用可能なイートインコーナーを設け、煎れ立てコーヒーや軽食など飲食可能にするなどしていますので、外食産業の競争は激化する方向に変わりなく、もみ合う展開が予想されます。デフレ下でしっかりした動きが続いていましたが、今期予想PER22倍台と割安感に乏しく、積極的に買う手がかりに欠けます。ポートフォリオの再構築で、3月の株主優待権利落ち以降は、大きく調整する可能性もあります。現物でお持ちでしたら、いったん売却も。株主優待がお目当てでしたら、信用取引を利用し、つなぎ売りを考えても良いでしょう。(株式評論家・摩周湖)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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