透明な紙に印刷されるトランジスタ

2013年2月8日 08:00

taraiok 曰く、 再生可能な材料で軽量かつ安価な電子デバイスの開発をするため、研究者たちは発明されてからほぼ2000年の歴史がある「紙」という技術に着目した。紙はカーボンナノチューブが含まれたインクなどが浸透しやすく印刷技術などが応用できることから生産性が高い。しかし、普通紙の表面は凹凸が激しく、正確に計算されたトランジスターを印刷するには適していないという。また、ディスプレイ用の電子機器を製造するためにも、プラスチックもしくはガラスのような透明度のある素材を必要としていたそうだ。そこで、Maryland大学の材料学者であるLiangbing Hu氏は、製紙用パルプを化学薬品で処理することにより、平滑かつ透明な紙を作り出すことに成功した(C&ENACS NANO本家/.)。

 この紙は平均して直径10nmというサイズのセルロース繊維でできており、プラスチックと同等の平滑性を持つという。また約84%という透明度も実現しているとしている。Purdue大学の材料エンジニアのJeffrey Youngblood氏は、次のステップとしては、ロール・ツー・ロール方式のような効率的な生産技術を開発する必要があるだろうとしている。

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