【アナリストの眼】スポーツ特化SNSのモブキャスト、前12月期増額、今期に期待
2013年1月25日 09:45
<業績&株価診断>
モブキャスト <3664> (東マ)は、スポーツ分野に特化してモバイル向けSNS「mobcast」運営と自社開発のソーシャルゲームを展開している。今期(13年12月期)業績に対する期待感が高まり、株価は調整一巡して上値を窺う態勢のようだ。
前期(12年12月期)業績(非連結)見通しは8月7日に増額修正を発表し、売上高が前期比2.2倍の45億円、営業利益が同2.2倍の11億25百万円、経常利益が同2.2倍の11億15百万円、純利益が同38.2%増の6億69百万円としている。SNS「mobcast」の会員数が10月末時点で270万人(前年同期比85%増)を突破するなど好調が続いている。第3四半期(7~9月期)に新規投入したソーシャルゲーム「モバサカ」と「メジャプロ」も寄与する模様だ。
また1月7日には、ゲーム開発会社のエンタークルーズを株式交換で完全子会社化すると発表した。2月1日の効力発生で新株発行する27万9404株の希薄化率は4.2%となる模様だが、エンタークルーズは韓国およびインドネシアに開発拠点を有しており、今期の収益寄与が期待されるだろう。
株価の動きを見ると、戻り高値圏2400円近辺から反落して調整局面だったが、1800円近辺から下値を切り上げて調整一巡感を強めた。1月24日は前日比155円(6.92%)高と急騰して2394円まで戻している。今期業績に対する期待感で上値を窺う態勢のようだ。24日の終値2394円を指標面で見ると、前期推定PER(会社予想のEPS109円47銭で算出)は22倍近辺、実績PBR(前期第3四半期末実績BPS230円98銭で算出)は10倍近辺となる。
日足チャートで見ると25日移動平均線、また週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上伸し、強基調への回帰を確認した形だろう。短期調整が一巡して上値を窺う態勢のようだ。2月5日に前期の決算発表を予定しており、期待感で新規上場直後の6月28日に付けた高値2570円を試す可能性があるだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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