帝人、新規ヘルスケア分野における早期事業化を目指して米社と戦略的提携
2013年1月21日 17:40
帝人は21日、新規ヘルスケア分野における早期事業化および事業拡大を推進するため、ライフサイエンス分野のインキュベーションにおいて数多くの成功実績を誇る米イン・キューブ・ラボ(本社:米カリフォルニア州サンノゼ市)と戦略的に提携することとし、契約を締結したと発表した。
イン・キューブ・ラボは、これまでに20社を超える医療機器会社を創出し、ライフサイエンス分野で200以上の特許を保有するMir Imran氏によって設立された。ベンチャー企業の創出・支援を手がけており、主な成果としては循環器疾患領域の標準的治療法の1つである「植え込み型除細動器(ICD)」の開発などが挙げられる。
今回の契約では帝人がイン・キューブ・ラボのグループ会社に出資する。これに対してイン・キューブ・ラボは、同社の幅広いネットワークや知見などを活かし、帝人が開発中の新規ヘルスケア分野の案件について技術の有効性や市場特性および規制などの状況を調査・分析し、早期に事業化の実現可能性を見極めるほか、帝人の事業パートナー獲得や買収案件の探索に向けて有用な情報を提供するなど、効率的な事業開発推進のために連携・協力する。
帝人グループは、素材技術とヘルスケア技術の融合による新たなソリューションの創出を中長期の成長ドライバーの1つと位置づけており、組織修復による根本的治療(先端医療材料、再生医療)や、医療材料と医薬品との組み合わせによる薬物送達システム、ロコモティブシンドロームなど、新規ヘルスケア分野における事業化推進に注力している。