IHI、独ダイムラーとのターボチャージャー合弁会社を完全子会社化

2013年1月18日 11:15

 IHIは17日、2001年に独ダイムラー社と合弁で設立した車両用ターボチャージャーの欧州拠点であるIHI Charging Systems International GmbH(ICSI)のダイムラー出資分49%を引き受け、同社を完全子会社化することで合意したと発表した。

 IHIはすでにターボチャージャーの生産拠点を世界6カ国に有しているが、多様なプロジェクトにグローバルに対応するため、ICSIの既存の枠組みを超えて他地域の拠点との連携を深め、スピードと効率を追求することをねらっていた。このようなIHIの方針と本業へのリソースの集中を進めるダイムラーとの志向が合致し、今回の合意へと至った。

 ICSIは、“IHIが技術を提供しダイムラーがニーズを提供する”ことにより欧州の有力ターボサプライヤーを育成するという方針のもとに設立されたが、12年間の協業を経て設立目的が達成された今、ICSIは独立し、IHIグループ各社との連携を密に深め、欧州から世界へ事業を一段と拡大していく体制を整える。

 ICSIはターボチャージャーの設計、開発および販売を行うほか、ドイツとイタリアにターボチャージャーの製造拠点を持ち、2012年度の生産台数は約200万台となった。IHIでは引き続きICSIの開発・製造体制の強化を図り、2015年度にはICSIの生産台数を約300万台に拡大することを目標に事業強化に取り組んでいく。

 なお、主要顧客としてのダイムラーとの関係は今後とも変更はなく、協業を通じて培った相互理解を生かしビジネス関係を維持強化していく方針。

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