丸紅、カナダ産炭酸リチウムの日本向け独占販売契約を締結

2013年1月10日 16:32

 丸紅は10日、Canada Lithium Corporation社(CLQ)と、CLQが製造する炭酸リチウムを引取り日本向けに独占販売を行う契約を締結したと発表した。同契約締結により、丸紅は2013年より炭酸リチウムの引取りを開始し、2015年以降は年間最大5,000トンの引取り権を有することになる。

 炭酸リチウムは様々な工業製品に利用される他、リチウムイオン電池の主原料となるが、エコカーや大型モバイル機器の普及・蓄電需要の高まり等に伴い、リチウムイオン電池とその原料市場の急拡大が続いている。その一方、炭酸リチウムの供給は寡占状態にあり、市場では信頼できる新規供給元の出現が望まれていた。

 今回の契約により、不純物が少ない鉱石を原料とした高品質で競争力の高い炭酸リチウムを安定的に供給できる体制が構築され、次世代産業の柱として日本政府が力を入れているリチウムイオン電池産業の育成と発展に貢献していく。

 丸紅グループはリチウムイオン電池分野において、高純度炭酸リチウム製造事業への参画、再生可能エネルギー発電の電力制御用蓄電池の販売、各種リチウムイオン電池用材料の販売などの業務を行っている。今回、最重要原料となる炭酸リチウムの販売に参入することで、リチウムイオン電池業界におけるバリューチェーンを確立し、様々な市場ニーズに応えられる体制を構築していく。

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