ソーラーフロンティア、CIS技術で世界最高の変換効率19.7%を達成

2013年1月9日 11:29

 ソーラーフロンティアは8日、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)との共同研究を受けて、カドミウムを含まない薄膜太陽電池のセル(約0.5cm2)として世界記録となるエネルギー変換効率19.7%(産業技術総合研究所で測定)を達成したと発表した。今回の結果は過去の記録を1%以上更新したもの。

 今回の世界記録は、小面積用に開発したセルではなく30cm角基板から切り出したセルで実現したものであり、今後の大面積化のポテンシャルの高さを証明するもの。また、これまでソーラーフロンティアが採用しているセレン化硫化法は、量産には適している一方で同時蒸着法による変換効率には及ばないとされてきたが、今回の記録はこのCIS技術の常識を塗り替えた。

 なお、これまでのカドミウムを含まない薄膜系太陽電池セルの変換効率の世界記録は2003年に達成された18.6%。また今回の記録は、カドミウムを含む薄膜系太陽電池全体としての世界記録である20.3%にも迫る数値となっている。

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