【話題】米国自動車市場が回復基調

2013年1月6日 08:56

■2012年の新車販売は前年比13.4%増加の約1449万台

  米国の自動車市場が回復基調を鮮明にしている。日本の自動車・自動車部品メーカーにとっては、中国市場での苦戦は続くが、販売台数も利幅も大きい米国市場の好調は、為替の円高修正も追い風となって収益大幅改善に繋がるだろう。

  米調査会社オートデータによると、米国の2012年新車販売台数は前年比13.4%増加の約1449万台となった。3年連続の2桁増で、2007年の約1615万台以来となる高水準に回復した。米国の新車販売台数はリーマンショック後の2009年に約1043万台まで落ち込んだが、その後の金融緩和に伴うローン金利低下なども追い風となり、リーマンショック後に買い控えられた更新需要が活発化している。

  主要な日本メーカーを見ると、トヨタ自動車 <7203> は約208万台で同26.6%増加、ホンダ <7267> は約142万台で同24.0%増加となり、いずれも市場シェアを挽回した。日産自動車 <7201> は約114万台で同9.5%増加となり、日産ブランド(インフィニティ除く)では初めて100万台の大台に乗せた。日本メーカーにとって前年の2011年は、東日本大震災やタイ大洪水の影響で供給不足となり市場シェア低下を余儀なくされたが、2012年にはその影響が一巡して本来の競争力の高さが発揮された形だろう。

■13年も1500~1550万台、日本関連企業にプラス効果大

  2013年については、米国の給与税増税の影響などで一部には慎重な見方もあるようだが、米GMが市場全体で1500万台~1550万台との予測を示すなど概ね楽観的な見通しが広がっている。日本メーカーにとっては、世界最大の中国市場では尖閣諸島国有化問題に伴う日中関係悪化の影響が残り苦戦が避けられないが、利幅の大きい米国市場での販売台数回復は、為替の円高修正が急速に進んでいることも採算改善に追い風となり、来期(14年3月期)収益の大幅改善に繋がるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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