オリックス、電子商取引の「後払い」決済サービス会社に資本参加

2012年12月20日 11:30

 オリックスは20日、電子商取引(EC)市場における「後払い」決済サービスを提供するネットプロテクションズ社の株式の約75%を取得したと発表した。

 オリックスは、オリックスグループの有する金融機能や全国の顧客基盤を生かし、ネットプロテクションズの現経営陣や従業員とともに、「後払い」決済サービスの一層の拡大や新たな付加サービスの開発などを通じて企業価値向上をサポートする。

 ネットプロテクションズは、ECサイトにおいて、商品の購入者が商品の受け取り後にコンビニや銀行振込などで代金を支払う「後払い」による決済サービスを提供している。購入者による商品購入代金を加盟店(EC事業者)に立て替えて支払い、購入者への請求書発行から入金確認などの入金に伴う業務を全て代行する決済サービス「NP後払い」を展開している。

 ネットプロテクションズは現在、美容・化粧品、日用品、ファッション、食品などを扱う1万社以上の加盟店を有し、累計で2,000万人以上の消費者に利用されており、EC市場における「後払い」決済サービスでは圧倒的なシェアを誇る。ITシステムによる独自の自動審査ノウハウを有し、また消費者一人当たりの利用限度額を5万円(税抜き)に設定することでリスクを小口分散化するなど、ユニークなビジネスモデルを構築している。また、一般消費者向けのECサイトのみならず、企業向けECサイトでの「後払い」による企業間決済サービスも手がけている。

 ECサイトで商品を購入した際の決済手段には、クレジットカードや代金引換などがあるが、商品受取後に支払う安心感や、コンビニなどで支払える手軽さという消費者ニーズに訴求することで、「後払い」が決済手段の一つとして定着してきている。ネットプロテクションズの取扱金額も前年比50%以上の伸びを示しており、今後も成長が続くEC市場において「後払い」決済サービスのさらなる伸長が期待されている。

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