消費者庁がシャープに措置命令、掃除機の性能を過大表示

2012年11月28日 20:44

 シャープは28日、同社が供給した電気掃除機に係る広告の一部に過大表示があったとして、消費者庁から措置命令を受けたと発表した。

 シャープによると、措置命令を受けるに至った原因は、同社掃除機(対象機種:EC-AX120 / PX120 / VX220 / AX200 / PX200 / VX300 / WX300)に係る広告表現。対象掃除機のプラズマクラスター効果の訴求が、掃除機の実使用において部屋全体に同等の効果があるような、消費者に誤解を与える表現になっていたことによるもの。

 具体的には、同社は対象掃除機に係る広告において、「掃除機内部で浄化したクリーン排気にのせて高濃度7000『プラズマクラスター』を室内に放出。床と一緒にお部屋の空気まできれいにします。」、「ダニのふん・死がいの浮遊アレル物質のタンパク質を分解・除去」、「約15分で91%作用を低減します。(1m3ボックス内での実験結果)」等の記載を表示していた。

 これらの表示について消費者庁から、「これらの掃除機は、その排気口付近から放出されるイオンによって掃除機を使用した室内の空気中に浮遊するダニ由来のアレルギーの原因となる物質を、アレルギーの原因とならない物質に分解又は除去する性能を有するものではなかった」との理由で、各表示は景表法に違反する行為にあたるとの認定が行われた。

 これに伴い、消費者庁は同社に対し、「今後、当該掃除機又はこれと同種の商品の取引に関し、同様の表示がなされないよう必要な措置を講じて役員・従業員に周知徹底すること」「今後、当該掃除機又はこれと同種の商品の取引に関し、同様の表示をしないこと」など、再発防止を求める措置命令を出した。なお、指摘を受けた表示については2012年10月末までに修正済みだという。

 今回の事態を受け、シャープは、「弊社は、今回の措置命令を真摯に受け止め、全ての広告表示について法令等の指針を遵守するよう再徹底すると共に、社内のチェック体制を強化し、再発防止に努めていく」とコメントしている。

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