三井不動産、マレーシア首都に初の本格的アウトレットモールを建設
2012年11月26日 12:30
三井不動産は22日、マレーシアの首都クアラルンプール初のアウトレットモール「(仮称)三井アウトレットパーク クアラルンプール国際空港(KLIA)」の開発に着手することを決定し、同日、土地賃貸者である「Malaysia Airports Holdings Berhad(MAHB)」と基本協定を締結したと発表した。なお、MAHBは政府100%出資のファンド会社が株式の過半を保有し、クアラルンプール国際空港を含むマレーシア国内にある39の空港を運営する会社。
同開発は、クアラルンプール国際空港の敷地内におけるアウトレットモール計画で、東南アジアにおける三井不動産初のメジャーシェア事業となる。第1期計画の着工は2013年夏、開業は2014年冬を予定している。
今回、MAHBが世界各国の商業施設事業者に対してリクエストフォープロポーザル方式での入札を実施し、三井不動産が応札、落札のうえ事業者に決定した。事業推進においては、MAHBと三井不動産が共同で設立するプロジェクト推進会社が行う。出資比率は三井不動産70%、MAHB30%を想定しているという。プロジェクト推進会社はMAHBから30年間土地を賃借し、建物を建設後テナントに賃貸する。
同施設は空港と市街地を結ぶ幹線道路に面し、クアラルンプール都市圏居住者はもとより、クアラルンプール国際空港の利用者(年間約3,800万人)にとっても利便性の高い立地となる。
約180,000m2の広大な敷地を生かした本格的なアウトレットモールを計画しており、最終期には全体で店舗面積約46,300m2、店舗数約240店舗となり、三井不動産のアウトレットモールとして最大級の施設へ拡張する予定。
テナントについては、欧米、アジア、日本のブランドを想定し、ラグジュアリーブランド、カジュアルブランド、セレクトショップなどを中心に幅広い業態で構成する。マレーシアを訪れる年間約2,500万人の観光客が楽しめる飲食店の誘致や日系企業のアウトバウンドニーズの取り込み、エンターテインメント要素の導入なども検討しているという。
また、クアラルンプール国際空港を含む周辺地域では、MAHBによりオフィス・商業・コンベンションセンター・物流施設・テーマパーク・ゴルフコースなどが集積する「KLIAエアロポリス計画」が実行される予定であり、今回の物件を皮切りに順次開発が推進される。
なお、クアラルンプール国際空港は市街地から南に約60キロ、車で約40分の距離に位置し、第二空港の開業が2013年5月に予定されている。今後、同施設が開業する2014年冬頃には年間合計4,500万人の利用が予想されている。
同施設は、東南アジアにおける三井不動産初のアウトレットモールとなる。事業推進においては、これまで日本国内で培ってきた三井アウトレットパークをはじめとする商業施設の開発、テナントリーシング、運営などのノウハウを最大限に活かしつつ、現地の商慣習に合わせて開発を推進していく。