Valve の Linux 向けゲーム配信サービス、ライセンス問題が浮上

2012年11月20日 11:50

 insiderman 曰く、

 ゲーム配信サービス Steam を提供しているValveが、Linux 向けのゲーム配信サービスを開始しようとしていることはすでに報じられている。同社はすでに Linux 向けとして Steam クライアントの Debian パッケージを提供しているのだが、これについてライセンス的な問題が浮上している (Phoronix の記事より) 。

 発端は、Arch Linux の開発者が Valve が配布している Debian パッケージを独自に Arch Linux 向けに再パッケージングして配布したこと。Steam クライアントはバイナリ形式でしか配布されておらず、ライセンスもオープンソース/フリーソフトウェアライセンスではない。付属するライセンス文にも、再配布や改変を禁ずる事項が含まれているという。Arch Linux の開発者は「Valve の人間にコンタクトをとったところ、再パッケージングや再配布は OK だ」という回答を得たとしているが、ライセンス文を根拠に再配布を行ったものが訴えられる可能性があるとのことで、現在は Steam クライアントをリポジトリから削除しているという。

 Linux 向けの Steam パッケージは Ubuntu での利用が想定されているようだが、このような「パッケージによるロックイン」があると、Ubuntu 以外のユーザーは Steam を利用できなくなる可能性があり、フリー/オープンソースソフトウェアの精神からは外れてしまうことが懸念されている。

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