ポーラ化成、アロニアベリーの皮下脂肪低減作用を確認
2012年11月20日 11:00
ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業が、バラ科のアロニアベリーのヒト摂取試験を行い、アロニアベリーエキス(1日あたり生果実18g相当)を12週間摂取することで、皮下脂肪面積を減少させることを確認したと発表。つきやすく落ちにくいと感じる皮下脂肪にアプローチし、お腹周りをすっきりさせるサポートができることが期待されるという。
アロニアベリーとは、アロニアは北米原産のバラ科の落葉低木に生る小果実で、アントシアニンやカロテノイドなど、ポリフェノール類が豊富に含まれている。ポーラ化成工業は、このアロニアベリーの機能性に着目し、新たな機能性食品素材としての研究を進めていた。今回は1日当たり、生のアロニアベリー18g相当量のエキスを12週間摂取することで皮下脂肪面積が減少することを確認。またこの作用機序を明らかにするため、培養白色脂肪細胞中のUCP1(熱産生タンパク質)発現量を解析したところ、アロニアベリーは用量依存的にUCP1 の発現量を増加させることを確認。これは、脂肪を熱に変換する機能をもつ褐色脂肪細胞だけでなく、脂肪燃焼機能をもたない白色脂肪細胞でもUCP1の発現量を増やすことで、体内で脂肪を熱に変換しやすくし、皮下脂肪の減少を促すことが示唆されるという。
このことを受けポーラ・オルビスグループのオルビスから、アロニアベリー配合サプリメントのアイテム追加として、1日あたり生果実18g相当(従来サプリメントの3倍濃縮)のアロニアベリーエキスを配合したサプリメントを12月に発売する予定とのこと。
比較的認知度が低く、サプリメントとしての商品化も少ないアロニアベリー。この理由には、含まれる成分がブルベリーなどと似ており、訴求効果・効能を他商品と差別化しにくかったことが挙げられるであろう。しかし、ダイエットサポートというキーワードは訴求性が高く、今回の発表により俄然注目を集めるようになることは想像に難くない。サプリメント業界にブームを巻き起こす成分となるのか、今後の動向に注目が集まるところであろう。