ソニー、4K/HD高画質ビデオフォーマット「XAVC」を開発 民生用AV機器へも採用

2012年11月14日 13:58

 ソニーは14日、フルHDの4倍以上885万画素の高精細、高解像度で深みのある色再現性とスムーズな諧調表現を可能とする高画質4KとHD映像の新たなビデオフォーマット「XAVC」を開発したと発表した。

 XAVCは2013年2月から発売する新たな4Kカメラから採用する。ソニーはXAVCをオープンな技術フォーマットと定め、4Kコンテンツの普及拡大に向け映像制作メーカー各社へライセンスプログラムを展開する。業界各社は既にXAVCへの賛同を表明しており、ソニーは新フォーマットでの映像制作環境の構築も併せて推進していく。

 XAVCは民生用AV機器へも採用していく新たな映像フォーマット。業務用市場のみならず、今後、民生用製品においても4Kでの撮影、編集、視聴をサポートするフォーマットとなる。4K(4096×2160)に加えてQFHD(3840×2160)、さらにHDの解像度にも対応しており、多様なコンテンツ制作に対応した柔軟な映像フォーマットで、ファイル形式は業界標準のMXFのため、既存の映像制作ワークフローを活用でき、効率的なコンテンツ制作も可能となっている。

 ソニーが2012年1月に発売を開始した4KカメラF65により、映画やCMなどハイエンドコンテンツ制作領域では活発に4K映像がグローバルな規模で制作されている。ソニーはXAVCとその対応製品を投入することや、他社製品への採用をオープンフォーマットとして推進することで、4Kによるコンテンツの制作環境をドキュメンタリーやドラマ、スポーツなどへも拡大していく。

 また、今回ソニーは、4K制作環境構築の加速、その拡大を目指し、新たな4K機器を導入する。

 具体的には、「F65」を頂点とする4K対応CineAltaカメラシリーズとして、新開発の4Kスーパー35mmCMOSイメージセンサー(総画素数約1160万画素)を搭載し、マルチフォーマット対応で購入しやすい価格設定を実現したCineAlta4Kカメラ「PMW-F55」と「PMW-F5」を発売する。また、4K XAVCをはじめとする「XAVC」の記録に対応したSxSメモリーカード“SxS PRO+(エス・バイ・エス プロプラス)”シリーズ「SBP-64B」(64GB)、「SBP-128B」(128GB)を発売する。さらに、4K高画質解像度で広視野角の液晶パネルを搭載した30型の4K業務用液晶モニター「PVM-X300」を発売する。

関連記事

最新記事