EU、ハイエンドビデオカードへの課税を検討

2012年10月19日 06:00

taraiok 曰く、 スエーデンのNordicHardwareによれば、EU内で運用される欧州委員会エコデザイン指令プログラム(通称「ErP指令」)に、パソコンおよびモニターの基準を示す「TREN Lot 3」が追加されるらしい。これにより、ビデオカードに課税される可能性があるそうだ(NordicHardwarePowerIntegration本家/.)。

 AMDの匿名役員の話によれば、これが実行されれば、将来の技術開発に影響がでると心配しているようだ。その話の根拠となっているのが「コンピュータおよびコンピュータサーバのエコデザイン要件(PDF)」という作業文書。これによると、GPUのフレームバッファ帯域幅(Frame buffer bandwidth。Data Rate * Data Width / 8 * 1000と定義されている)に応じてG1~G7までの分類が行われるという。

 EUではこの7つの分類のうち、ハイエンドビデオカードに分類される「G7グループ(フレームバッファ帯域幅が128以上で、かつフレームバッファのデータ帯域幅は192ビット以上)」に大幅な規制を掛けたいと考えているようだ。さらにこの条件に加えビデオカードの消費電力に関する規定も加えられており、非常に厳しい内容となっている。AMD製品では、RADION HD 7700やHD 7900シリーズがこの新しい規定を満たすことができないという。このErP指令TREN Lot 3は2013年または2014年に策定され、2015年に適用されると見られている。

 なお、6月に配布されたTREN Lot 3規格草案(PDF)には大まかなエネルギー規定があるだけで、上の作業文書の内容は含まれていない。

 スラッシュドットのコメントを読む | ハードウェアセクション | ハードウェア | EU | 電力

 関連ストーリー:
一部のUbuntu環境ではNVIDIAのグラフィックカードの性能を引き出せない 2012年09月18日
将来、データセンターはサウナになる? 2011年12月22日
グラフィックボードの廃熱でゆで卵を作る 2010年10月01日

 

関連記事

最新記事