三菱商事、オープンエンド型不動産私募REITを運用開始

2012年10月18日 13:32

 三菱商事は18日、同社の100%子会社であるダイヤモンド・リアルティ・マネジメント(DREAM)が、不動産私募ファンド事業の新たな柱の一つとして、オープンエンド型不動産私募REIT(名称:DREAMプライベートリート投資法人)を、当初3物件、総資産規模約317億円で運用開始したと発表した。

 既存の上場J-REITや不動産私募ファンドとは異なる特性を持つ私募REITは、これまで大手ディベロッパー系の私募REITが先行する形で順調に市場を拡大している。DREAMとしては、総合商社系では国内初の参入となるが、産業界と幅広い接点を有する総合商社系ならではの特色ある私募REITとすべく、三菱商事が取得・開発した優良不動産の組入れも行いながら、同私募REITの資産規模を3年間で1,500億円規模、5年間で2,500億円規模まで拡大することを目標として運用していく方針。

 今回運用開始する私募REITは、三菱商事グループが有する不動産開発、運営、金融事業のノウハウを組み合わせて組成したもので、国内初の商業施設・物流施設を中核に据えた総合型私募REITとなっている。運用開始当初のポートフォリオは、首都圏に所在する商業施設、物流施設、賃貸住宅の3物件により構成されるが、いずれの物件もアセット特性に応じた優良立地に位置し、信用力の高いテナントとの間で中長期の賃貸借契約が締結されている等、中長期的に安定的なキャッシュフロー(賃料収入)が見込まれる物件となっている。

 同私募REITは、株式や債券の代替投資として長期安定運用を志向する年金基金および機関投資家等を対象とした商品。海外の年金基金と比べて未だ不動産に対するアロケーションが少ない国内年金基金に新たな投資機会を提供し、安定運用の一端を担うことを目指す。

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