東レがインドネシアに樹脂コンパウンド拠点を新設

2012年10月16日 11:00

 東レが、インドネシアにある子会社インドネシア・トーレ・シンセティクス(ITS)において、樹脂コンパウンド拠点の新設を決定したと発表。インドネシアで初となるエンジニアリングプラスチックメーカーの樹脂コンパウンド拠点として、約6億円を投じて年産6000トンのナイロン及びPBTの樹脂コンパウンド設備を導入、2013年11月からの稼動を目指す。

 2億4千万人の人口を有し、年率6%の経済成長を続けるアセアン地域で最大の経済大国インドネシアでは、自動車の生産台数が2011年の84万台から2020年には200万台超に拡大し、タイと並ぶ一大自動車生産拠点になると見られている。また、2010年には一人当たりのGDPが3000ドルを越え、家電など電気・電子製品の消費拡大も見込まれることから、自動車や電気・電子製品の現地生産化が進展。これに伴い、インドネシアでのエンジニアリングプラスチックの需要量は、2011年の2.1万トンから、年率約9%で成長し、2020年には4.5万トンにまで拡大すると見られている。こうした環境を背景に東レは、ナイロンの重合設備を有するITSにナイロンとPBTのコンパウンド設備を設置。現地生産による顧客への素早い対応や、きめ細かい技術サービスを提供することで、今後拡大するインドネシアでのエンジニアリングプラスチック需要をいち早く確実に取り込み、事業拡大を図るとのこと。

 現在進行中の中期経営課題「プロジェクト AP-G 2013」における成長戦略の一つとして、成長著しい国や地域で積極的に事業拡大を図る「アジア・新興国事業拡大(AE)プロジェクト」を推進している東レ。今回のインドネシアにおける樹脂コンパウンド拠点設立もこのAEプロジェクトの一環となる。

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