油井亀美也宇宙飛行士、2015年に国際宇宙ステーション長期滞在へ
2012年10月5日 13:35
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は5日、油井亀美也(ゆいきみや)宇宙飛行士(42)が、ISS(国際宇宙ステーション)第44次/第45次長期滞在搭乗員に決定したと発表した。2015年6月頃から約6ヶ月間滞在する。輸送機は打上げ・帰還ともにソユーズ宇宙船を利用する。今後、ソユーズ宇宙船の搭乗およびISSの長期滞在に必要な訓練を10月から開始する予定。
油井宇宙飛行士は、2009年2月に日本人宇宙飛行士候補者として選抜されたのち、基礎訓練を修了し、2011年7月にはISS搭乗宇宙飛行士として認定された。その後も、米国海底研究施設でのNASA極限環境ミッション運用(NEEMO)訓練に参加するなどして、ISS搭乗宇宙飛行士としての資質を維持向上させてきた。なお、油井宇宙飛行士は、今回の長期滞在が初めての宇宙飛行となる。
油井宇宙飛行士は、今回のISS長期滞在の決定について、「非常に光栄であるとともに、その責任の重大さを痛感している」と述べている。また、現在、星出彰彦飛行士のISS長期滞在が行われており、さらに、来年は若田光一飛行士が日本人として初めてISSコマンダーとして活動する予定であることを上げ、「日本人宇宙飛行士の先輩方の活動が国際社会で高く評価される中で、私のような新人に搭乗の機会を与えていただいた事に非常に感謝している」と述べている。
また、「宇宙飛行士として求められる資質は非常に高いものがあり、約3年半前にJAXAに入社して以来、長期滞在に必要な能力の向上のため、日々訓練に励んできた。私はこの訓練を通じて人間は年齢に関係なく、努力によって自分自身の心の壁を乗り越え、成長していくことができることを学んだ。今回の任務も非常に高い能力が求められているが、飛行までに必要な能力を身に付け、国民の皆様方あるいは全人類の未来のために貢献したいと思う」と、搭乗にあたっての抱負を述べている。