サムスン、韓国で「Galaxy Note II」発売 5.5インチ液晶に1.6GHzクアッドコア

2012年9月27日 22:53

 サムスン電子が26日、「Galaxy Note」の後続モデル「Galaxy Note II」を世界に先駆け韓国で発売した。

 韓国では9月末か10月初めに発売されると見られるアップルの「iPhone5」に先立て発売し、市場の先行獲得を狙ったと見られる。

 「Galaxy Note II」は26日、韓国の移動通信会社3社を通じて世界で最初に発売され、今後、全世界128ヶ国260社の移動通信会社を通じて順次発売される予定だ。

 サムスン電子はこの日、ソウル瑞草洞(ソチョドン)の社屋で国内外のメディアが参加する中、『Galaxy Note IIワールドツアー2012ソウル』と題するイベントを開催した。

 「Galaxy Note II」は前モデル「Galaxy Note」に比べてさらに大きく鮮明になった画面、スマートになった「S-Pen」など、よりアップグレードしている。また、全体的な外観も前モデルより細長くなり、より洗練されたイメージを与えている。

 ディスプレイは前モデル (5.3インチ)より0.2インチ大きい5.5インチ (140.9mm)となり、「S-Pen」の活用性をさらに高めた。

 ディスプレイは大きくなったが枠(bezel)の厚みが薄くなり、横の長さ前モデルより約2.5㎜小さい80.5㎜となり、縦の長さだけが約4㎜長くなった。また、重さは180gで、前モデル(178g)とさほど変わらぬ水準をキープしながらも、グリップ感をさらに向上させた。

 解像度は1280×800から1280×720と低くなったが、ピクセル数を増やして可読性を向上させた「HD Super AMOLED」を搭載し、はるかに鮮明な画像を提供している。また、前モデルで「ペンタイル配列」を採用したため画素が正確に赤緑青色(RGB)で構成されなかった欠点を改め、今回は「RGB配列」を採用し、可読性をよりアップさせた。また、画面比率は前モデルの16対10から、映画館と同じ16対9に変え、マルチメディア機能を強化した。

 OSとアプリケーションプロセッサ(AP)は、最新Android4.1と1.6GHzクアッドコアを搭載。Android2.3で1.5GHzデュアルコアであった前モデルより、一層アップグレードしている。

 また、2GB RAMを搭載し、前モデル(2500mAh)よりはるかに大容量の3100mAhバッテリーを採用し、16時間以上連続で通話可能となった。

 カメラ画素数は前モデルと同じ800万画素だが、サムスン電子が新しくリリースした「GALAXY Camera」と同一の技術を採用し、暗い場所での撮影機能などを強化。

 また、様々な人が撮影した写真の中から最も良い写真を選んで合成することができる「Best Face機能」、写真にメモができる「Photo Note機能」などを追加した。

 滑らかな筆記感が好評の専用デジタルペン「S-Pen」は、文字を書く際の引っ掛かり感がほとんど感じられないほど筆記感が改善された。 また、「S-Pen」で画面をタッチしなくても、画面上のメール、スケジュール、写真などのアイテム上に「S-Pen」を近づけるだけで内容をプレビューすることができる「Air View」などの新機能が追加された。

 さらに、「S-Pen」を選択すれば直ちにメモ機能が実行されるユーザーインターフェース(UI)、「S-Pen」で簡単に画面をキャプチャーできる「イージークリップ機能」も搭載された。

 どこでもすぐにメモができる「S-Note」機能にも、画面移動、大きさ、透明度調節が可能な「ポップアップノート機能」などが追加された。

 また、画面を2つに分割し、動画やウェブなど、多様な機能を同時に実行できる「マルチウィンドウ機能」も初搭載された。

 この他、MP3音楽一曲(10MB)を2秒で共有できる「S-Beam」、スマートフォン、タブレット型端末、パソコンなどの機器間でコンテンツを簡単に共有できる「オールシェアプレイ」、スマートフォン画面をテレビ画面と共有してゲーム、映画などを同時に楽しむことができる「オールシェアキャスト」などの機能が追加された。

 また、韓国移動通信会社3社のLTEマルチキャリア(MC)帯域を全てサポートしている点も注目されている。MCはLTEデータが集まる場所で、速度が速い周波数を選ぶことでより高速なデータ通信を実現する機能だ。

 この日のイベントでシン・ジョンギュンIM(ITモバイル)担当社長は、「サムスン固有のスマート機器として地位を確立したGalaxy Noteの名声を継続させる。前モデルの成功を跳び越え、サムスン電子の携帯電話の歴史を新しく塗り替える」と強調した。

 続いて、「全世界で期待以上の反応を得ており、さらに自信がついた。Galaxy Note IIの最初の3ヶ月の販売量が、前モデルの3倍以上になる見込みだ」と明らかにした。

 当初、米国やヨーロッパ市場では、大画面や「S-Pen」の長所が上手く伝わらなかったが、今回は反応が違うという。

 シン氏はさらに、「実際に米国市場だけを見ても、前モデルがAT&Tからしか発売されなかったが、今回はすべての通信事業者を通じてGalaxy Note IIが販売されることになった」と付け加えた。(翻訳:中川)

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