年商138億円でも純利益10万円までに悪化

2012年9月20日 11:00

 年商138億円以上なのに純利益10万円。東京商工リサーチは鉄・非鉄金属スクラップの集荷加工業者で、独立系スクラップ輸出業者の草分け的存在だったエフ・イー・マテリアルが19日、東京地裁に破産申請したと発表した。一両日中に破産開始決定が下る見込みとしている。昨年10月期決算時点での負債総額は約32億6800万円だったという。

 東京商工リサーチによると同社は「中国を中心に韓国、その他アジア諸国向けに鉄、非鉄金属スクラップを輸出するほか、国内販売も行い、ピーク時の平成20年10月期は年商290億9594万円をあげていたが、世界的な景気停滞や中国向けの需要一巡などでスクラップの相場が急激に落ち込み、21年10月期の年商は122億8645万円までダウン。その後も23年10月に震災復興関連の需要を見込み、仙台支店を設置するなどして国内需要の取り込みに注力していたが、同年10月期の年商は138億7549万円に対し、純利益はわずか10万円にとどまった」としており、資金繰りが逼迫状態になっていたという。

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