ソニー、世界初となる35mmフルサイズCMOS搭載コンパクトデジカメを発売
2012年9月13日 12:54
ソニーは12日、35mmフルサイズのCMOSイメージセンサーを世界で初めてコンパクトデジタルスチルカメラに搭載した“サイバーショット”「DSC-RX1」を発売すると発表した。発売日は11月16日。価格はオープンだが、市場推定価格は25万円前後。
「DSC-RX1」に搭載した自社開発の35mmフルサイズ有効約2430万画素“Exmor(エクスモア)”CMOSイメージセンサーは、画面の隅々まで描写する高い解像感や広ダイナミックレンジ、さらに高感度・低ノイズ性能を実現する。この大型のイメージセンサーの性能を最大限に引き出すため、同製品にはカールツァイス「ゾナーT*」35mm F2の大口径単焦点レンズと、高速・高画質処理を可能にする最適化した画像処理エンジン“BIONZ(ビオンズ)”を搭載している。
「DSC-RX1」は、これまでデジタル一眼レフカメラなどのハイエンド機のみに使用されてきたフルサイズのイメージセンサーが生み出す高精細な画像と、レンズの優れた描写性能を高次元で連携させるために、レンズ一体型設計の利点を生かしてレンズと撮像面の位置をミクロン単位で調整している。これにより、画像の周辺部までも忠実に解像する優れた画質と、ISO100-25600の幅広い感度を可能にし、デジタル一眼レフカメラのハイエンド機にも匹敵する高画質撮影を実現している。
また「DSC-RX1」は、高画質を実現しながらもカメラ本体の薄型設計を可能にする独自の薄型非球面レンズ「AA(Advanced Aspherical)レンズ」を採用することにより、手のひらに収まる小型ボディを実現した。
開放絞り値F2の大口径レンズは、その場の空気感までも鮮明に描写する。加えて、滑らかで美しいぼけ味を生み出すのに最適な9枚羽根の円形絞りを採用することによって、被写体をより際立たせることが可能。さらに、レンズ部に搭載したマクロ切り換えリングによって、接写撮影(最短撮影距離20センチ)も行える。
このほか、カメラを構えたままで撮影設定の切り換えなどが円滑に行なえる充実した各種マニュアルコントロール機能や、使用頻度の高い機能を手軽に呼び出せるカスタムボタンなどを搭載しており、快適な操作性を実現している。さらに同製品には、幅広いシーンで快適に撮影できるよう、光学ビューファインダーやホールド感を高めるサムグリップなど、多様なシステムアクセサリーに対応した「マルチインターフェースシュー」を搭載した。
ソニーは今回、「フルサイズならではの高画質を常に持ち歩く」という、これまでのデジタルスチルカメラでは叶わなかった新たな商品を開発するため、長年に渡るデジタルスチルカメラ開発で培ってきた高画質・高性能・小型化技術や光学技術、そしてイメージセンサーを始めとする自社のデバイス技術の強みを結集させた。フルサイズのイメージセンサーを搭載し、デジタル一眼レフカメラのハイエンド機にも匹敵する高画質撮影を実現した「DSC-RX1」は、画質に妥協しない写真愛好家や、プロカメラマンのセカンドカメラとして常に持ち歩ける一台となっている。