ブリヂストン、省資源と低燃費を高次元で両立したタイヤ製造技術を開発

2012年9月10日 10:54

 ブリヂストンは7日、「持続可能な」社会の実現に向けて、資源循環と低燃費を高次元で両立させるトラック・バス用タイヤ製造技術の開発に成功したと発表した。

 ブリヂストンは、2007年のバンダグ社買収以降、リトレッドタイヤを活用したソリューションビジネスをグローバルに展開すると共に、バンダグ社のリトレッド技術の応用研究を推進してきた。

 通常、新品タイヤは全ての材料を一度に加硫することで製造するが、リトレッドタイヤの製造方法は、別々に加硫されたケース部分(一次寿命を終えたタイヤ)とトレッド部分(路面と接するゴム)を後から貼り合わせることを特徴としている。ブリヂストンはこの基本的な製造方法の違いに着目し、ケース部分とトレッド部分をそれぞれ最適な条件で製造することでタイヤの総合性能の向上につながることを発見した。

 今回開発に成功した技術は、この製造方法に加え、ケース部分とトレッド部分に新たに開発したコンパウンドを搭載することで、従来とは別次元の転がり抵抗の低減とリトレッド可能回数を増やす耐久性向上を実現している。

 同技術を活用することで、耐久性向上に伴うリトレッド回数増加によるコスト削減や転がり抵抗低減による燃費改善等、様々な価値を顧客に提供していくと同時に、資源の有効活用やCO2排出量の削減など環境面でも貢献することが可能になるという。

 なお、ブリヂストンは、コスト、資源、CO2の3つを同時に削減できるという意味で、この新技術を「TRISAVER(トライセーバー)」と名付けた。今後、実地評価を進め、市場性のある技術へと完成度を高め、早期実用化を目指していく。

関連記事

最新記事