Google、特許検索対象を拡張。欧州特許庁のデータベースも検索可能に
2012年9月6日 07:00
taraiok 曰く、 発明による特許は、新規性の高いことが明白である場合に初めて開発者に付与される。特許を出願する場合、特許の新規性を証明するため、過去の特許出願情報などに当たって確認作業を行う必要があるが、この確認作業は非常に骨の折れる作業だ。このため、Googleは8月14日「Patent Search(特許検索)」(www.google.com/patents/)の検索対象として、欧州特許庁(EPO)のデータも検索できるよう拡張を施したという(I PROGRAMMER、ITmedia、COMPUTERWORLD、本家/.)。
従来は米国内の特許商標庁に登録されている特許のみが検索可能だったが、今回の拡張でEU内で申請された特許情報も検索可能となった。また、Google翻訳機能を統合し、検索結果の文書が英語以外の場合、英語とオリジナル言語の両方で閲覧できるようにした。対応する言語は、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語、スウェーデン語だが、将来的に他言語にも拡張する予定だとしている。
加えて、個々の特許情報に「Prior Art Finder(先行技術を探す)」ボタンが追加された。Google Patentsのほか「Google Scholar」「Google Books(Googleブックス)」を横断的に検索し、その特許に関連しそうな別の特許情報や学術論文、雑誌記事、Webページなどが表示されるとしている。
I PROGRAMMERによれば、最近は特許検索へのトラフィックが倍増しているという。理由の一つとして、損害賠償額の高いモバイル特許訴訟との関心が高まってきていることにある。今回の検索技術の拡張は、GoogleがAppleの攻撃からAndroidを守るという社内ニーズを満たすために開発したのかもしれないとしている。
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