東芝、仏アルストムグリッド社とスマートグリッド事業で覚書締結
2012年9月3日 18:15
東芝は3日、フランスのアルストムグリッド社(Alstom Grid社、以下AG社)と、スマートグリッド分野における事業領域拡大を目的に相互補完的な協力関係を構築することに合意し、覚書を締結したと発表した。今後、両社でスマートグリッドに関する個別案件ごとに協業の可能性を検討していくとともに、機器インターフェースなどの共同開発の可能性などについても検討していく。
今回の合意に基づき、電力系統システムだけでなく、スマートメーターや蓄電池など需要家を取り巻く配電領域にも注力する東芝と、送電領域をはじめとする電力系統システムをグローバルに展開し、EMS(Energy Management System)などの電力系統の高品質な電力供給を監視・制御する上位階層システムに強みを持つAG社は、各々の強みを補完し合うことで、一貫したソリューションを提供するビジネスモデルの構築を図り、地域エネルギーマネジメントの実現を目指す。
AG社は、アルストムグループにおいて送電部門を担当する事業会社。遮断器、断路器、ガス絶縁型開閉装置、直流送電(HVDC)装置などの製品に加え、世界No.1のEMSの納入実績を誇るソフトウェア・ソリューションも提供しており、東芝とのシナジー効果が期待できる。
東芝は、今後AG社との連携を図ることで安定的な再生可能エネルギー導入と電力コスト低減を一層推進していくとともに、スマートグリッド事業をグローバルに展開することで、スマートグリッドを含むスマートコミュニティ事業全体で2015年度売上高9,000億円を目指す。