有人宇宙飛行ができるのは火星まで?

2012年8月30日 13:59

taraiok 曰く、  惑星協会のエクゼクティブ・ディレクターであるLouis Friedman氏が、火星探査機Curiosityの火星着陸に伴って談話を出した。氏は「火星は人間が次に到達できる可能性が高いというだけでなく、人間が到達できる最後の星だ」と述べたという(USA TODAYexaminer本家/.)。

 氏によると、温度の高い金星や寒くて放射線だらけの木星に人間が生身で到着するのは、現在の我々の能力を超えているという。SFの世界ではその先の太陽系を超えて旅をする人間がたくさん登場するが、それは反重力ドライブやワープなど手に入れることの不可能な推進機関が前提だ。我々の航行システムや生命維持システムは数十年経過しても、マーキュリー、ジェミニ、アポロ時代と変わらないレベルだろう。しかし、Curiosityの火星着陸は生身では無理でも、ロボット技術が発達すれば新しい世界に行ける可能性を示した。我々は、超高速、超軽量のロボットボディに人間の脳を詰め込むことが、人類が火星を超えて探求する方法としてあるとしている。

 この談話に対し、ヒューストンの宇宙記者Mark Whittington氏は否定的だ。氏は今の宇宙技術の進歩は確かに止まっているが、それは有効な投資が行われていないからだと主張、原子力で宇宙船を推進させるような「Project Orion」のような計画が続いていれば、アメリカは大型宇宙戦艦を構築し、木星や土星まで往復時間2年~3年で行くことができるだろうとしている。

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