ソニー、「IFA 2012」でXperiaタブレットや4K対応ブラビアなど新商品を初公開

2012年8月30日 14:17

 ソニーは30日、ドイツ・ベルリンにて現地時間8月31日から開催される世界最大級のコンシューマーエレクトロニクスショー「IFA 2012」において、Xperiaスマートフォン、タブレットデバイス、パーソナルコンピューターVAIOなどのモバイル商品を軸に機器間の連携機能を強化した新商品群や、84V型の大画面で高精細の映像、迫力あるサウンドを楽しめる4K対応液晶テレビ「ブラビア」などを展示すると発表した。一般公開に先立ち、現地時間8月29日に行われた記者会見では、ソニーの平井一夫社長が新商品を初公開した。

 ソニーの3つの重点事業領域の1つであるモバイル事業の領域においては、Xperiaスマートフォンの新商品3機種を発表。さらに、今後タブレットデバイスにおいてもスマートフォンと同じXperiaブランドを使用し、スマートフォンで培ってきたデザイン・機器連携・ネットワークサービスを通じて、ユーザーの楽しみを拡げるモバイル体験をタブレットデバイスにも拡大していく旨を発表し、新ブランド最初の商品となる「Xperia Tablet S」を披露した。

 また、VAIOでは、「Windows 8」を搭載し、直観的なタッチ操作に加え、ユニークなデザインやアプリなどを通じて新しい顧客体験を提供していくことを発表した。これらのモバイル商品には共通の、ソニーのメディアアプリケーション「Sony's media applications」を搭載し、動画・音楽・写真などのコンテンツを楽しむ際のインターフェースを共通化していく。プレスカンファレンスでは、これらのモバイル商品を軸に、その他の商品、ネットワークサービス、アプリケーションを連携・融合することで創造される快適なユーザー体験の例として、ワンタッチ機能や「ClearAudio+(クリアオーディオプラス)」などを紹介した。

 ワンタッチ機能は、ソニーの機器同士をかざすだけで、BluetoothやWi-Fiの接続設定をすることなくワイヤレス接続し、さまざまな機器を通して簡単に音楽や写真などを楽しめる機能。例えば、スマートフォンなどで再生している音楽を、外出先ではヘッドホン、自宅ではスピーカーやVAIOなどにワンタッチで切り替えて聴くことができるなど、快適なユーザー体験を提案する。

 「ClearAudio+」は、ソニー独自のさまざまなデジタル信号処理技術を組み合わせることでソニーならではの音を手軽に楽しめるモードで、Xperiaスマートフォン、タブレット、VAIOなどのモバイル商品に共通して搭載される。ソニーの複数のオーディオ技術を盛り込みながらも複雑な設定をすることなく、一回の操作で低域から高域までソニーがお勧めするクリアかつ臨場感ある音を簡単に楽しめる。

 また、Wi-Fi搭載のレンズ交換式小型一眼カメラ「NEX-5R」では、スマートフォンやタブレットデバイスとカメラを連携させ、露出調整やシャッター操作をモバイル機器で行う新たな撮影の楽しみ方を紹介した。合わせて、商品購入後もWi-Fi経由でカメラに直接アプリをダウンロードし、カメラの撮影機能などを進化させるアプリケーションダウンロードサービス「PlayMemories Camera Apps(プレイメモリーズカメラアップス)」の導入も発表した。

 ソニーは、今回のIFAのもう一つのハイライトとして、84V型の4K対応液晶テレビ「ブラビア」を世界全地域で年内より順次発売することを発表した。超解像高画質回路「4K X-Reality PRO」が実現する大画面での高精細な映像体験、また、大画面に最適化したサイドスピーカーによる高音質で迫力あるサウンドにより、臨場感溢れる映像視聴体験を家庭に届ける。

 ソニーは既に、業界最高画質の4K映像を撮影できるCineAltaカメラ「F65」を始めデジタルシネマプロジェクターなどの展開で、4K映像コンテンツ制作の市場開拓をリードしてきた。また、昨年発売した家庭用4Kホームシアタープロジェクターに加え、今回新たに家庭用テレビを商品化することで、4Kの映像エンタテインメントを家庭にさらに広げていく。

 また、ソニーが従来から高音質の追求に注力しているオーディオの分野では、ソニー・ミュージックエンタテインメントの協力の下で現代の音楽にマッチする音響特性を実現し、さらに快適な装着感を実現した新しいヘッドホン「MDR-1」シリーズを紹介した。加えて、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団との協業関係を拡大し、ソニーの撮影・編集機材をベルリン・フィルに導入することで、今後フルHDでの高画質、高音質なコンサート映像を家庭用ホームエンタテインメント商品に配信していくほか、ベルリン・フィルのトーンマイスターと共に音質評価、商品開発を行い、将来的にホームシアターなどの商品展開につなげるなどの取り組みについて発表した。

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