経営統合で存続会社に異例のプレミアム、古河スカイは住軽金の吸収合併をテコに急続伸=浅妻昭治

2012年8月30日 10:02

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

  古河スカイ <5741> は30日、寄り付きの買い気配から16円高の224円と高寄りして急続伸している。

  前日29日大引け後に住友軽金属工業 <5738> との吸収合併方式による経営統合を発表、通常の経営統合では、合併比率や株式交換比率換算の理論価格が消滅会社にプレミアムがつき、存続会社が株安、消滅会社が株高となるのが一般的だが、今回は、存続会社にプレミアムがつく異例の株価展開で始まっている。

  一方、消滅会社の住軽金属は、1円高で寄り付いたあと3円安の74円と下げて4日続落、ディスカウントされた寄り付き状況となっている。

  両社の経営統合は、アルミニウム圧延業界を取り巻く環境が急速に変化するなか、両社で培ってきた技術力、顧客ニーズ対応力、製品開発力などの経営資源・資産を融合して相乗効果を発揮、グローバル化を加速させ、環境・エネルギーなどの新規成長・開発分野への対応、東南アジアなどの新興国マーケットへの強化を進めることを目的としている。

  両社の来年6月下旬予定の合併承認定時株主総会を経て、来年10月1日を効力発生日に古河スカイを存続会社、住友軽金属を消滅会社とする吸収合併方式で実施する。合併比率は、住友軽金属株式1株に古河スカイ株式0.346株を割り当て交付し、前日終値現在の合併比率換算の理論価格では、古河スカイに20円幅の上値余地が計算され、住友軽金属には逆に5円幅の下ぶれ余地が生じた。(執筆者:浅妻昭治 株式評論家・日本インタビュ新聞 編集長)

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