コスモ石油、香川県の坂出製油所を来年7月に閉鎖 経営資源を3製油所に集中
2012年8月29日 10:49
コスモ石油は28日、供給体制の再構築のために坂出製油所(香川県坂出市)を閉鎖することを決定したと発表した。閉鎖時期は2013年7月。
コスモ石油は、1986年の合併以来26年間、現在まで4製油所(千葉、四日市、堺、坂出)で供給体制を堅持してきたが、国内では省エネルギーの推進や次世代自動車の登場、少子高齢化などの社会構造の変化により、石油需要は減少に転じ、将来においても同じ傾向が続くと想定されており、さらに、国内の環境変化に加えて、中東・アジア地域で新たな製油所が建設され、石油製品の供給能力が増加する状況を勘案し、製油所の集約による供給体制の再構築が必須であるという認識に至った。
そして今回コスモ石油は、このような環境認識の下、各製油所の立地や規模、装置構成など総合的な観点から検討を重ねた結果、同社の経営資源を千葉、四日市、堺の3製油所に集中することとし、坂出製油所を閉鎖することを決定した。今後は3製油所で効率的な供給体制を構築し、安定供給と競争力の向上につとめていく。
なお、坂出製油所に勤務するグループ従業員については、配置転換等により、コスモ石油グループ全体で雇用を確保する。また、今後、坂出製油所は、西日本地域への石油製品の安定供給を果たすため、物流拠点機能のオイルターミナルとして事業継続していく。精製装置の跡地活用については、中長期的観点からコスモ石油の企業価値増大に繋がるあらゆる選択肢を検討していく。
坂出製油所は1972年10月に操業開始。原油処理能力は140,000バーレル/日。