ソフトウェアの安全性欠陥による損害に対し、開発者を訴えられるようにすべきという議論

2012年8月24日 18:30

eggy 曰く、 ファーストフード店で食べたハンバーガーにより食中毒を起こした場合、客は店に対して損害賠償訴訟を起こすことができる。だが、ソフトウェアのセキュリティーホールをつかれてマルウェア攻撃による損害を被っても、ユーザーは開発者に対して訴訟を起こすことができない。通常ソフトウェア利用許諾契約書(EULA)には、ソフトウェアの欠陥によって損害が生じてもメーカーが補償しないことを明記した免責条項が含まれる。これに対してケンブリッジ大学のRichard Clayton氏は、避けられるはずの脆弱性によってユーザーに与えてしまった損害に関して、ソフトウェアメーカーは責任を負うべきであると呼びかけている(本家/.Tech Republic記事)。

 しかし、これが実現するのは困難だ。実際に、イギリスでは上院委員会が2007年までにこうした法律を導入するよう提案しており、欧州委員会も2009年に同様の提案を行っているが、未だ実現していない。

 マイクロソフトは以前、家が泥棒に入られた被害者は、こじ開けられてしまったドアや窓を製造した会社を訴えるなんてことはないのと同様に、ソフトウェアメーカーは外部侵入による被害で訴えられることはないと論じていた。

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