富士フイルムが中国SNS大手と連携、バーチャルフォトブック自動作成サービス
2012年8月23日 11:02
富士フイルムは22日、中国現地法人を通じて、中国SNS大手の「人人網(レンレンワン)」と連携し、「人人網」のユーザーがアップロードした画像からパソコン画面で閲覧できる“バーチャルフォトブック”を自動で作成する中国市場向けサービスを、同日より開始すると発表した。“バーチャルフォトブック”は2週間無料で閲覧でき、ユーザーが気に入れば製本されたリアルなフォトブックを「人人網」サイトから直接注文したり、データを購入し友人と共有して楽しむことができる。
「人人網」は、人人公司が運営する、約1億6,220万人のアクティブユーザーをもつ中国SNS大手。人人網の「アルバム」には毎日約800万枚の画像がアップロードされており、画像を保管したり友人と共有したりする場として親しまれている。しかし、アップロードされた画像を直接プリント注文する機能はなく、画像の利用方法は限定されていた。
今回、富士フイルム独自の技術を使って画像を解析するソフトウエア「イメージオーガナイザー」を組み込むことにより、「人人網」の「アルバム」にユーザーが1回に30枚以上の画像をアップロードすると、「人人網」サイト上で閲覧できる1冊10ページの“バーチャルフォトブック”を自動作成するサービスの提供が可能になった。
「イメージオーガナイザー」がアップロードされた画像を時系列順にグルーピングし、手ブレ・被写体ブレの有無やピントの合い具合などから人物の顔がキレイに写っているものを評価。評価の高い画像や、ユーザー本人または友人が「いいね!」をつけた画像を優先的に大きく配置するなどして最適な形で自動レイアウトする。類似画像があった場合には、その中で最も良い画像を1枚だけ選別するため、画像の重複を防げる。
できあがった“バーチャルフォトブック”は、ユーザー本人のホーム画面にリンク形式で2週間表示され、実際にページをめくるように閲覧できる。ユーザー本人がこの“バーチャルフォトブック”を気に入れば、富士フイルムならではの高品質な銀写真プリントで製本されたリアルなフォトブックを、「人人網」のサイトから直接注文することができる。データでも購入可能で、友人とシェアして楽しめる。
近年、ソーシャルメディアを使ってコミュニケーションを楽しむ人が増えており、クラウド上には大量の画像データが集まっている。しかし、ほとんどの画像はプリントされず、ただ蓄積されているままの状態。富士フイルムは今回「人人網」と連携し、ユーザーに自身の画像を使った“バーチャルフォトブック”を体験してもらうことでSNSにおける画像の新たな楽しみ方を提案するとともに、今後もクラウド上に蓄積される顧客の大切な画像を形にして残すためのサービスを提供していく。