【銘柄診断】東京建物は不動産株強調の中で出遅れが目立つ、業績は着実な回復軌道を歩む

2012年8月17日 15:50

  東京建物 <8804> が次第に上値をうかがう態勢を固めつつある。8月6日に発表された今2012年12月期の6月中間決算は、営業利益が213億円と前年同期比3倍強の大幅増益決算だった。ところが、好業績が全く株価に反映されない。

  これは、同社が出資するSPC(特別目的会社)が「(仮称)大手町1―6計画」(東京都千代田区)の敷地(底地)を売却したことに伴う利益が配当収益として171億円計上され、利益が底上げとなったことが響いている。従って今12月期の営業利益300億円(前期は6億円の損失)の見通しは据え置かれている。

  ビル等賃貸部門は引き続き高収益を保ち、管理受託も大幅に売上げを伸ばしている。中間決算で低迷した住宅部門も後半にかけては盛り返す見通しにある。後半の営業利益は87億円となるが前年同期は76億3800万円の損失。

  また、中間決算のうちSPC分の利益を除いた部分は42億円で、実際には収益は着実に回復感を強めていることがうかがえる。来2013年12月期も実態の収益はさらに改善度合いを強める方向にある。不動産株強調の中で相対的な出遅れが目立つ存在だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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