「自動車は強し!!」のシンボル株がデビュー、日ペイントは業績を上方修正し高値更新=浅妻昭治

2012年8月7日 09:57

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

  日本ペイント <4612> は、寄り付きから買い気配値を切り上げ48円高の698円まで買い進まれて続急伸、7月10日につけた年初来高値664円を更新している。

  前日6日大引け後に今3月期第1四半期(1Q)決算の開示に合わせて、第2四半期(2Q)累計・通期業績の上方修正を発表、「自動車は強し!!」を如実に反映するシンボル株がデビューしたと評価され割安株買いが増勢となっている。

  前週末3日にピークを迎えた3月期決算会社の4~6月期(1Q)業績の発表では、ホンダ <7267> 、トヨタ自動車 <7203> の自動車株が、相次いでV字回復業績を発表、同じハイテク株のエレクトロニクス株では赤字継続業績や、下方修正銘柄が続のとは対照的な業績推移を示しているが、日ペイントの業績上方修正は、この落差を決定付けると評価されている。

  日ペイントの業績修正のうち3月通期業績は、期初予想より売り上げを60億円、経常利益を30億円、純利益を3億円それぞれ引き上げ、純利益は、143億円(前期比16%増)と増益転換率を伸ばし、2011年3月期の過去最高(143億5000万円)にあと5000万円と迫る。2Q業績が、国内外で自動車用塗料の売り上げが好調に推移して上ぶれ、下期は不透明要因が多いことから期初予想を変更せず、2Q累計業績の上方修正分だけ修正した。

  株価は、今期業績の増益転換予想と連続増配を好感して659円高値をつけ、555円まで調整したあと、売り方の買い戻しに自動車関連株人気が加わって高値を更新した。PER12倍台の割安修正で、2007年5月高値714円抜けから一段高に進もう。(執筆者:浅妻昭治 株式評論家・日本インタビュ新聞 編集長)

【関連記事・情報】
方向感不確かな「マッチ・ポンプ」相場でパチンコ関連株に「マッチ・マッチ」展開を期待=浅妻昭治(2012/08/06)
日本版のフェイスブックか?日本エマージェンシーアシスタンスは上場後わずか5週間で業績を下方修正しストップ安気配=浅妻昭治(2012/08/06)
個人投資家向け企業情報 Media-IR(日本インタビュ新聞社)(2012/08/03)
IRソリューション 個人投資家向け企業情報 Media-IR(日本インタビュ新聞社)(2012/08/03)

関連記事

最新記事