【銘柄診断】富士フイルムHDは今期第1四半期がボトム、悪材料出尽くし相場へ

2012年8月6日 14:49

  富士フイルムホールディングス <4901> は7月26日の安値1245円で大底入れを確認、出直り相場へ波動転換したニュアンスが強い。

  7月27日に発表された今2013年第1四半期の営業利益は209億円と前年同期比28%減に見舞われた。主力のデジタルカメラはコンパクト型の需要が後退したうえ、円高が逆風になり海外での採算悪化につながった。

  液晶パネル向けフィルムなども想定を下回った。ただ、複合機やプリンターなどオフィス向け機器は、昨年の東日本大震災による生産減の反動もあって国内外で堅調で、収益を下支えした。事前に業績への懸念が強まっていたこともあり、発表後に株価が改めて売り込まれることもなく、大幅減益決算が逆に悪材料出尽くしのきっかけになったようだ。

  今3月期決算については営業利益1400億円と前期比24%増益の見通しを据え置いたことも評価されている。銀塩写真関連の市場縮小およびこれに対応するための構造改革などによりイメージングソリューションセグメントは過去多額の赤字を計上した。

  しかし、この第1四半期は製品価格引き上げ、銀価格下落で黒字化した。今後は、有力競合企業の米コダック社の経営破たんにより価格競争が弱まる方向にある。基礎的な背景が好転しつつあるだけに、株価の戻りがスケールアップしていくことも考えられる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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