イギリスの研究者ら、予算削減に抗議して「葬式」を執りおこなう
2012年8月3日 11:50
eggy 曰く、
イギリスの理数系研究者らが有志で集い、工学物理科学研究会議 (EPSRC) の厳しくなった補助金支給制度に対する抗議として、科学の終わりを意味する棺桶を首相官邸のあるダウニング街まで運んだとのこと。EPSRC は英国政府の基金機関で、物理化学や工学の研究への研究費補助金制度がある (Nature News & Comment の記事、本家 /. 記事より) 。
EPSRC は予算が削減され、また経済的利益を生む研究分野に絞るようにとする政治的圧力も加わって、補助金支給制度を厳しくした。その一つが、補助金申請の数を減らす目的で、申請書の再提出に制限を設け、過去に不採択になった案件を再度申請する人については一時的に申請の受理を受け付けなくするものである。もう一つが、研究費の補助金申請を行う人は、その研究がどういった経済的または他の利益をもたらすことになるかについて説明しなくてはならいとするものである。
先月カナダでも、研究所に対する予算を削減したハーパー政権に対する抗議として、同様の棺桶を運ぶ儀式が行われた。世界的に経済が縮小している今、緊縮財政から研究に対する予算削減はいつどこで起きても不思議ではない。どこの国も人ごととは笑っていられないだろう。
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