テルモ、オリンパスへ経営統合を提案 共同持ち株会社設立や500億円出資
2012年7月26日 10:57
医療機器・医薬品製造販売大手のテルモは26日、現在オリンパスに対して経営統合を提案していると発表した。500億円の資本提携と将来の共同持ち株会社の設立に向けた統合協議委員会(仮)の立ち上げを提案している。なお、テルモによると、今回の統合提案は、オリンパスが各分野において他社と最適な事業・技術提携ができる内容となっているという。
テルモとオリンパスの経営統合が実現すれば、医療機器企業(画像診断系企業を除く)の世界ランキングで5位以内が視野に入る。現在はテルモ12位、オリンパス13位となっている。
テルモは、「この統合が実現すれば、グローバル医療の潮流である低侵襲治療において、世界で伍していけるリーディングカンパニーになれると考えている」とコメントしている。また、「日本の医療機器市場は輸入超過が続いており、貿易赤字は拡大の一途をたどっている。その原因は特に治療機器の大半が輸入品で占められていることにある。このような状況の中、両社の技術融合により日本発のイノベーションを起こすことで、日本の産業活性化にも貢献できるものと考えている」とコメントしている。
なお、今回の経営統合の提案については、テルモからオリンパスに対して提案している段階であり、同提案についてオリンパスとの間で合意した等の事実はないという。テルモは、「今後、新たに開示すべき事項が発生した場合には速やかに開示する」としている。