東芝、白色LED素子を10月から量産開始
2012年7月25日 13:27
東芝は25日、LED照明や液晶テレビのバックライトなどに利用される白色LED素子の量産を開始することを決定したと発表した。白色LED素子の量産ラインをディスクリート製品の量産拠点である加賀東芝エレクトロニクスの200mmウェハー対応の製造棟内に構築し、今年10月から量産を開始する計画。
近年、白色LEDは低消費電力、長寿命という特性により、照明や液晶テレビのバックライト向けなど様々な用途での使用が拡大しており、白色LED素子の市場規模は2011年度の7,000億円から2013年度には1兆円になると予測されている。
このような中、東芝は、GaN-on-Silicon技術を使用したLEDチップの開発を進めており、今年1月からは米国の白色LED製品メーカーであるブリッジラックス社と白色LED素子を共同で開発している。ブリッジラックス社の結晶成長技術とLEDチップ構造に東芝の高い製造技術を組み合わせることにより、両社共同開発の成果として、最高で614mWの光出力を実現したチップの試作に成功している。今回この成果を生かし、白色LED素子の量産を開始する。
東芝は、ディスクリート事業において白色LEDを次世代の柱と位置付けている。同事業における注力分野であるパワー半導体の拡大を図りつつ、白色LEDの立ち上げを加速し、ディスクリート事業の強化に取り組んでいく。