ホンダがマレーシアの四輪車工場で第二ラインの建設開始

2012年7月20日 11:00

 ホンダのマレーシアにおける四輪車生産販売合弁会社であるホンダ・マレーシア・エスディーエヌ・ビーエイチディー(HMSB)が、既存工場敷地内で第二ラインの建設に着工したと発表。投資額は約86億8000万円で、2013年中の稼働開始を予定している。

 新設される第二ラインでは、「ジャズ(日本名:フィット)」などの小型車やハイブリッド車を中心に生産する予定で、年間生産能力は5万台を計画。これにより第一ラインと合計したHMSBの生産能力は現在の5万台から10万台へと拡大し、新たに約700名の従業員も採用する予定だという。

 2011年、マレーシアのハイブリッド車セグメントでトップとなる約4600台を販売し、2012年には約1万台の販売を計画しているHMSB。2012年末には、現在、日本から輸入・販売している「ジャズ ハイブリッド」を既存ラインで生産開始し、2013年の第二ライン立ち上げ後は第二ラインへと移管するとのこと。また、第二ラインの新設に先行し、テストコースと完成車検査場の拡張を進めているほか、新型「シビック」の生産に合わせて既存ラインに新型の自動溶接設備の導入も行っている。

 東南アジアの新興国の中において、乗用車の世帯普及率が飛びぬけて高いマレーシア。日本自動車工業会のデータによると2010年の普及率は、タイで13%、インドネシアで11%なのに対し、マレーシアでは61%にも達するという。それに加え、環境対応車への税制優遇政策などにより、マレーシアは東南アジア最大のハイブリッド車市場となっている。すでに自動車が普及しているマレーシアでは、今後市場の劇的拡大の見込みは薄いであろう。その為、マレーシアを核として、東南アジア市場にハイブリッド車を普及させられるかどうかに、注目が集まるところではないだろうか。

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