【銘柄診断】エービーシー・マートは米国会社を買収し欧米への進出を積極化する

2012年7月15日 13:02

　　エービーシー・マート <2670> が戻り足に弾みを加え、７月１２日には３１６５円と４月２日の高値３１５０円を上回り、新展開に足を踏み入れてきた。

　　カジュアル靴の販売が好調だったうえ、セール販売を抑制し売上高総利益率が改善。今２０１３年２月期第１四半期の営業利益が８３億６９００万円と前年同期比１２％増の好調な決算となったことが見直し人気を加速した。

　　４半期ベースでは２期連続の増益となり、今回据え置かれた今２月期通期の営業利益３００億円（前期比１０％増）についても増額期待が刺激されている。

　　ただ、国内での順調な新規出店と韓国・台湾での成長は継続する見込みだが、現出店ペースを継続した場合、業績の伸び悩み時期がそう遠くないうちに訪れる見込みで、今後の新たな成長ストーリーがないと人気も短期で収束してしまう可能性がある。

　　そうした点からはこのほど米国でアウトドア向けブーツなどの製造販売を手掛けるラクロスフットウエア（オレゴン州）を買収したことが注目される。

　　会社側でも今後、北米や欧州など海外進出を目線に入れていくうえで、ラクロス社が持つブランドが非常に強みになるとしており、その戦力化の行方がポイントになりそう。（情報提供：日本インタビュ新聞社＝Ｍｅｄｉａ－ＩＲ）