大林組、子会社「大林クリーンエナジー」を設立 メガソーラー事業に本格参入

2012年7月13日 11:20

 大林組は12日、「再生可能エネルギーによる発電並びに電気の供給及び販売等」を目的とした100%子会社「大林クリーンエナジー」(本社:東京都港区)を設立すると発表した。これにより、大林組はメガソーラー事業に本格的に参入する。

 大林組は、中期経営計画において、本業(建築・土木・開発)に加え、新収益分野として「再生可能エネルギー」を掲げるとともに、2020年をめざしてゼロエネルギー施工(ZEC:net Zero Energy Construction)の取り組みも進めている。加えて、今年7月1日から施行された再生可能エネルギー特別措置法により、再生可能エネルギー発電事業は長期にわたり安定的な事業性が見込まれるようになったことから、社有地有効活用の柱として、大林組では大手建設会社として初めて同事業へ本格参入し、積極的に事業拡大を進めてきた。

 今回設立した「大林クリーンエナジー」は、現在大林組が実施・計画している発電事業を承継し、今後の案件については同社が事業主体となり積極的に事業を推進・拡大していく予定。

 「大林クリーンエナジー」は今後、2013年度末時点において、稼働済みおよび事業化決定案件を含め、事業件数約20件、合計発電規模100MW(一般家庭約2万5,000世帯分の年間使用電力量に相当)を目標として発電事業に取り組む。100MWすべてが稼働した時点での売り上げは約40億円を予定している。また、大規模な案件においてはプロジェクトファイナンスによる資金調達を検討しているという。なお、将来的には、風力や地熱などの太陽光以外の再生可能エネルギーによる発電事業への取り組みを視野に入れ、収益基盤の多様化を実現していく方針。

 また、大林組は今回、「くまもとソーラープロジェクト」の一環として公募された、熊本県芦北町有地(矢城牧場跡地)における大規模太陽光発電事業(メガソーラー)において、芦北町から事業者として選定されたことを発表。同事業での発電定格出力は約15MWと、現段階では大林組として最大規模の発電施設となる。

 芦北町太陽光発電事業の土地面積は24.8ヘクタール。発電設備規模は1期事業2.8MW、2期事業12.2MWで計15.0MW。事業費は約45億円(1期、2期)。完成予定は1期事業が2013年3月、2期事業が2014年3月。

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