フィアットとクライスラーが日本法人の組織を統合、オフィスも統合移転

2012年7月6日 11:22

 フィアット グループ オートモービルズ ジャパンとクライスラー日本は、両日本法人の組織を完全に統合し、2012年7月1日より新たに「フィアット クライスラー ジャパン」を創設した。フィアットクライスラージャパンが5日に発表した。なお、両日本法人の法人格はそれぞれ存続する。これに伴い、都内にそれぞれ構えていた本社オフィスを東京都港区芝に統合移転し、7月9日より稼働開始する。

 2009年にフィアット社は、アメリカのクライスラー社とグローバル規模の戦略的な提携関係を結び、今年1月には出資比率が58.5%まで増加した。その間、日本においても両組織の統合作業を段階的に進め、2011年春には豊橋新車整備センターおよびトレーニングセンターを統合稼働し、さらに今年2月には両日本法人の経営陣を統合した。

 今回の「フィアット クライスラー ジャパン」発足にあたり、ポンタス・ヘグストロム社長兼CEOは、「フィアット、クライスラー両グループの統合がグローバル規模で進むなか、それぞれの独自性と強いブランドイメージを最大限生かしながら、ひとつの組織として、高い効率性と相乗効果を発揮することを目指し、新統合体制移行への準備を段階的に進めてきた。この度の新組織の創設を通じて、意思決定プロセスの迅速化をさらに加速させ、お客様に対してより高い満足を提供することを目指す」と述べている。

 また、新しい本社オフィスについては、「イタリアとアメリカという異なる文化と企業アイデンティティの融合というかつて例のないテーマに、新しいグローバル企業のあり方を追求したオフィス空間を目指した。コミュニケーションエリアやワークスペース内に“遊び”の要素も点在させ、さらに自然の光と眺望を享受できる開放的なオフィスを構築することにより、従業員が働くことを楽しめる環境も実現した」と話している。

 また、「フィアット クライスラー ジャパン」創設に伴い、企業活動や各ブランドに対する理解と共感を深めることを目的として、企業オフィシャルサイトを新規開設した。さまざまな企業活動紹介のコンテンツのほか、企業および各ブランドの最新ニュースなどを随時アップロードすると同時に、各ブランドサイトの紹介リンクを設けることでシームレスなサイト間の連携を目指し、今後も継続的な内容充実をはかる。

 なお、今回の統合に際し、フィアットクライスラージャパンの正規販売チャネルである「フィアット」「アルファ ロメオ」、および「アバルト」、そして「クライスラー・ジープ・ダッジ」の3チャネルの車両/部品の販売及びアフター・セールスサービスは、今まで同様別々にそれぞれの正規販売店ネットワークにおいて継続する。

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