トヨタ車体、1人乗り超小型EV「コムス」を発売 価格は66万8000円から

2012年7月2日 16:37

 トヨタ車体(本社:愛知県刈谷市)は2日、本日より、1人乗りの超小型電気自動車(EV)「コムス」を発売すると発表した。メーカー希望小売価格は66万8,000円から。経済産業省の補助金制度を利用して、1台あたり最大7万円の補助金を受けることにより、実質負担額59万8,000円から購入することができる。全国のトヨタ、トヨペット、カローラ店、ネッツ店の約半数となる140社(2,701営業所)で販売する。生産工場はトヨタ車体の刈谷工場。

 「コムス」は、自然や地球に負担をかけることなく、人々が快適に暮らせる低炭素社会の実現に向けた新しいモビリティ。走行中にCO2や大気汚染物質を一切排出しないエコでクリーンなクルマとして高い環境性能を備えているのが特徴。「ちょっとお出かけ街までスイスイ(Chotto Odekake Machimade Suisui)」をコンセプトに掲げ、使い勝手が良く、かわいらしく親しみやすいデザインの近距離移動に適したクルマとして、顧客に新しいライフスタイルを提案する。

 デザインのコンセプトは「バイクのような爽快感と機動性、クルマの安心感をあわせもつ新しいモビリティ」。ワンモーションシルエットと四隅に配したタイヤを強調する造形により、コンパクトさと安定感を表現している。また、パーソナルユースを主体とした「P・COM」とビジネスユースに最適な「B・COM」の2タイプを用意した。さらに、B・COMには、用途に応じた荷室を選べるよう、デリバリー、デッキ、ベーシックの3タイプを設定。P・COMは約150リットル、B・COMのデリバリーは約350リットルのトランク容量を確保している。

 モーターの定格出力は法規上の0.59KWを維持しながらも、最高出力と最大トルクを高め、トヨタ車体独自開発のインバーターの採用により、力強く滑らかな加速感を実現。軽量でコンパクトな減速機と組み合わせることで、登坂性能を確保するとともに、最高速度は時速60kmを達成している。また、回生ブレーキを採用しているため、制動時には減速エネルギーの一部を電気として回収し、エネルギーの再利用を実現する。

 高性能な駆動ユニットと転がり抵抗を低減したラジアルタイヤの採用により、 毎日の買い物時などの近距離移動には十分な満充電で約50km(JC08モード相当)の走行距離を実現。バッテリーを全て床下に納めることで低重心を実現させ、走行安定性を向上した。電気料金は満充電1回あたり約120円(23円/kWh時)と経済的。家庭用100V電源につなぐだけで簡単に充電でき、約6時間で満充電が可能。

 サスペンションは四輪独立懸架を採用し、加減速時の挙動変化を抑制。また、リアサスペンションのバウンド側ストロークを延長することで底付き感を改善し、安定感のある走行を実現した。最小回転半径は3.2mで、狭い路地での走行や駐車時に高い小回り性能を発揮する。

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